定期的な健康診断を受けていますでしょうか。
不規則な生活が原因で「血中コレステロール値」が高かったという方も多いはず。
血中コレステロール値と水分は密接な関係にあり、正しい水分の取り方をマスターすることで値を下げることが可能です。
水分と健康の関連性を研究し続けている筆者が「水を飲むことで血中コレステロール値を下げることができる」理由とコツをご説明します。
これを読めば、血中コレステロール値が高くなることにより生じる病気を防ぐことができますのでぜひ参考にしてください。
コレステロールと水の関係性を理解しよう
本題である「水を飲むことでコレステロール値を下げることが出来るのか」ということに関してですが、結論から申しますと可能です。
しかし、ただ水を飲むだけでなく、血中コレステロール値との関係性を理解し、正しい飲み方をしなくてはなりません。
まず、両者の関係性について述べます。
コレステロール値と水分の関係性
体内の水分が不足すると、血液の濃度が高くなりドロドロになります。
この状態は、健康な人でも同様に起こる現象なのですが、血中コレステロール値が高い方の場合は異なる点があります。
それは、血中コレステロール値が高い方は、血液内に脂肪のかたまりが存在しているという点です。
この脂肪のかたまり(コレステロール)は水分が不足した状態の体内に追い打ちをかけるかのように悪さをするのです。
通常、水を飲むことによって血液の循環もよくなりドロドロな状態を回避できますが、コレステロール値の高い方の場合は、水を飲んでも一定の間、脂肪のかたまりが血管内にとどまります。
すると、脳梗塞や心筋梗塞など大きな病気を引き起こすリスクが上昇してしまいます。
つまり、大切なことは血液を常にサラサラの状態に保つことが出来るように水を摂取する必要性があるということです。
水を意識して飲むことで血中コレステロール値を下げる
血中コレステロール値を下げるためには水を意識して飲むことが重要なのですが、前提として自身の状態を理解する為にも正常値を知る必要性があります。
コレステロールの正常値は130~200mg/dlで、値が高いと診断が下されるのは220mg/dl以上です。
ただ、基準値をみただけでは数値を下げる為にどの程度強い意志を持たなくてはいけないのかわからないですよね。
初期状態であれば、具体的な対策方法と言っても「運動をしてください」、「生活習慣を見直してください」ということが医師から提案されますが、運動の基準や生活習慣をどのように見直せばいいのかまで指摘してくれるケースはほとんどないのが現状です。
そして多くの方は、手軽に血中コレステロール値を下げる方法はないのかと疑問に思っているということを踏まえ、ご紹介したいのが水を意識して飲むということなのです。
水であれば、1日どの位飲むという基準がありますし、気軽に日常生活に取り入れることができて、さらに目的である血中コレステロール値を下げ病気を予防できるとなると大変魅力的ですよね。
血中コレステロール値が高い方におすすめの水とは
そこで疑問としてでてくるのが「どのような水を飲めばよいのか」ということだと思います。
一見どれも同じようにみえますが、成分や硬度が異なり身体に与える効果も変わってきます。
ここでは、血中コレステロール値を下げるのに効果的な水の種類をご紹介致します。
ミネラルが豊富な水を選ぶと効果的
ミネラルということば、1度は耳にしたことがあると思います。
カリウム・ナトリウム・カルシウム・マグネシウムなどが該当しますが、これらの成分が多く含まれている水を「硬水」と呼びます。
対してミネラルが少なく、舌触りがなめらかな水を軟水とよびます。
血中コレステロール値が高い方におすすめなのはミネラルが豊富に含まれている硬水です。
硬水を飲むメリットとして代謝の促進があります。
では、硬水を飲み代謝を促進させることと血中コレステロール値を下げるのにはどのような関係性があるのでしょうか。
代謝が促進されれば、体内の不要物質を外に排泄しようとする働きが強くなります。
分かりやすい例を挙げると、便秘の改善です。
コレステロールも必要な分以外は不要物質ですので、代謝が促進されれば必然的に値が下がるということになります。
ただ、硬水に苦手意識を持つ方も少なくありません。
そもそも、日本で生活をしていると意識しない限り硬水を飲むということがないからです。
蛇口から出てくる水や市販で売られている水の多くは軟水です。
(日本産は軟水で、欧米産の水は硬水であると覚えておいてください)
日本人は、軟水を飲む生活に慣れている為、硬水を飲むと少し重たいなと感じるのです。
継続して飲むことのできる硬水をチョイスすることが大切
硬水が血中コレステロール値を下げるからといって口に合わないものを摂取しても継続して飲むことは難しいでしょう。(どうしても硬水が苦手という方向けの飲み方はこのあとご紹介致します)
血中コレステロール値を下げるためには、水を1日2日飲めば良いというものではなく、継続して飲むことで初めて効果が期待できます。
ポイント
当然、水だけ飲んでいればいいというわけではなく、脂の多い食事を控えたり、禁煙したりと生活習慣の改善も必要です。
硬水の飲み方を理解して身体の不調を防ごう
冒頭で軽く触れたのですが、正しい水の飲み方を理解することが大変重要です。
血中コレステロール値を低下させる働きを持つ硬水ですが便秘の改善にも効果的です。
症状別の水の飲み方と摂取量の目安についてご説明します。
硬水の飲み方と注意点
まず、硬水であるか否かに関わらず、1日に摂取したい水分量は1.5~2リットルであるということを押さえておいてください。
身体から尿や汗によって出ていく水分量が約1リットルで、1日3食をベースとした場合、食物から1リットルほどの水分を摂取することができます。
その為、飲みものからは1日1.5リットルほどの水分を摂取することが望ましいのですが、一度に飲みものを硬水だけに絞るということはあまりおすすめできません。
硬水はミネラルが豊富であることから脳梗塞や心筋梗塞などの大きな病気を防ぐのにも大変有用ですが、摂取する量が多すぎては下痢やだるさを引き起こす可能性がある為です。
硬水は軟水と比較すると成分が濃く栄養価も高いですが、身体への負担は大きいです。
特に日本人は硬水を飲み慣れていない為、少し摂取しただけでもお腹の不調が起こる可能性がありますので、まずは500ミリリットルから始めるなど無理のないようにしてください。
硬水自体が副作用を起こす危険なものであると言っているわけではなく、体質に合わない場合もあるということです。
血中コレステロール値を下げたい方の硬水の飲み方
血中コレステロール値を下げたいという方は、可能な限り硬水を取り入れた生活にシフトしていく必要性があります。
人によって1日に摂取している水分量は異なりますが、硬水だけで1日1リットル以上を目安にして頂ければと思います。
理由として、現時点でコレステロールが血液内に溜まっており、血液の循環が悪くなっているため、1日の基準量を守りつつも効率の良い水分摂取(硬水)に変更し、血液の循環を良くする必要性があるためです。
便秘気味の方は冷やして飲む
現在、便秘であるという方に対しても硬水を飲むことをおすすめします。
特に、朝起きた直後の身体は、1日のうちで最も活動性が低い為、腸内を動かす目的で冷やした硬水を飲むのが良いです。
腸内の活動が活発化すると便の排泄を促すことが出来るため、飲むものにこだわりをもつ・変更するという方法は便秘を改善する有効な手段であると多くの医療機関でも推奨されています。
硬水を常温で飲むのも良いのですが、腸内を刺激する効果が高いのは冷やした水です。
逆に、就寝前に硬水を飲む場合は、常温で飲むことで睡眠を妨げずに身体を休ませることができます。
どうしても硬水が苦手な方に向けたおすすめの飲み方
健康に良い水であるとはいえ「どうしても硬水が苦手」という方も多くいらっしゃいます。
そこで、硬水独特の重たい感覚をやわらげるための飲み方をご紹介します。
硬度の低いものからはじめる
硬水に対して苦手意識を持つ方の多くは、はじめから硬度の高い水を選んでいる傾向があります。
例えば、日常的に非常に柔らかい水を摂取している方は、まず硬度の低い硬水から始めるのが良いです。
何より継続させることを意識して無理のない範囲からチャレンジしてみましょう。
軟水や炭酸水でわる
硬水が苦手であった方が飲めるようになるための工夫として軟水や炭酸水でわるという方法があります。
この方法で実際に飲めるようになったという方は多いです。
硬水の重たい感覚をやわらげるために最も効果的な方法です。
お好みでミントを入れる・レモン汁を加えるなどして、おいしくアレンジすることも可能です。
1回に飲む量を減らし複数回にわけて飲む
この方法は身体を慣らす・副作用を防ぐという目的で用います。
特に硬水に変えたばかりの頃ほど試して頂きたい方法です。
苦手なものはコップ1杯(200ミリリットル)でもきつく感じるかと思いますので、最初のうちは50ミリリットル、慣れてきたら100ミリリットルという風に徐々に調整をしてください。
まとめ
血中コレステロール値が高い方におすすめの水は硬水です。
血液循環が悪くなった身体に対して硬水に含まれる豊富なミネラルが有効に働き、血液の流れを改善します。
また、硬水は便秘の改善にも有効に働くことから多くの方に飲まれている水です。
しかしながら、日本の水は圧倒的に軟水が多く、硬水に慣れていない為、一度に多くの硬水を摂取すると下痢やだるさなどの副作用を起こす危険性があります。
そうならない為に、飲みやすい硬度のものから始める・炭酸水や軟水でわってみる・少量を複数回に分けて飲むなどの工夫が必要です。
何より大切なのは、継続して飲むことですので自身の飲みやすい方法をみつけチャレンジしてみてください。