水の選びかたで健康寿命が変わります。
あまり水を飲まないという方や、現在病気を抱えているという方は要注意です。
水と健康の関連性に詳しい理学療法士である筆者が、水の選びかたで健康寿命が変わる理由とおすすめの水をご紹介いたします。
これを読めば、あなたの健康寿命を伸ばすことができるかもしれません。
水の選びかたは健康寿命を左右する
水は身体の健康を維持するための必須の要素です。
大切なことは、どの水を飲むかということです。
水に関心のある方であれば種類が豊富で成分が異なるということをご存じかと思いますが、日常生活で水に対する意識を強く持つ方はとても少ないように思います。
下記で健康寿命と水の関係性を掘りさげていきます。
健康寿命とは
まず、健康寿命とは何かということについてです。
世界保健機関(WHO)によれば、健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことを指します。
日常生活の制限とは、病気やケガで身の回りのことを自分自身ができなくなってしまうことです。
では、男女の健康寿命はどのくらいなのでしょうか。
厚生労働省が発表した2016年のデータを元にお伝えします。
・男性:72.14歳
・女性:74.79歳
となっています。毎年更新されるデータではないのですが、2013年時点の同データと比較して男性が0.95歳、女性が0.58歳伸びています。
「年々、伸びているのであれば大丈夫ではないの?」という意見もあるかと思いますが、現在の70代以降の方達は、今の若い方と比較して健康に対する意識が高いからこそ実現されている数値であることを理解しなくてはなりません。
現在、健康寿命がのびている理由として
- 現在の高齢者は食生活に気をつかう方が多い
- 地域同士のつながりが強く、周囲で呼びかけをしている
- 医療体制が充実してきている
ことがあります。
しかしながら現代の若い世代の方はどうでしょうか。
食の欧米化が進み、栄養バランスが取れている方は少ないですし、住まいが近くても仲が良い(健康に対する呼びかけをする)という方もなかなか少ないですよね。
医療体制に関しては今後もさらなる発展をすることが予測されていますが、定期的な健康診断を受ける・正しい知識を身につける機会がなければ、健康寿命を伸ばすことには繋がりません。
上記の理由から、今後、健康寿命は縮まっていくと考えます。
つまり、健康寿命を伸ばしていくためには、健康的な食生活を支えるための何かが必要なのです。
そこで筆者が主張したいのが「水を変える」ということです。
このことに関してはこの後さらに詳しく述べます。
酸素と共に水は必須な成分
では「なぜ水にこだわるのか」についてお答えすると、水は酸素と共に身体の中核を担う非常に大切な成分であるためです。
身体の60パーセント以上は水分であるということは周知の事実です。
その事実を知っているのに、60パーセント分の水分に着目せずに健康を維持するというのは難しい話です。
この水分は、水を飲むことだけでなく食事から摂取する水分や血液なども含まれています。
覚えて頂きたいのが、血液の流れは摂取する水の量と深い関係性があるということです。
重い病気(脳梗塞や心筋梗塞)の多くは、血液の流れと関係しています。
つまり、水を摂取して血液をサラサラの状態に保つことができれば、これらの病気を防ぐ手段の1つになりますよね?
さらに、ただ水を飲むのではなくて、その水の種類にこだわり栄養素の高い水を飲むことで健康寿命をのばすことができるということはイメージがわくかと思います。
しかし、多くの方はそうと分かってもなかなか行動に移すことができません。
病気になって後悔される方が多いというのは非常に悲しいことです。
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たった今から水にこだわりをもつ意識が大切
同じ期間生きるのであれば、健康でいたい気持ちは同じですよね。
そのため、健康のために今できることをすぐに開始することの重要性を主張します。
どのような水が健康に良いのかについては後ほど述べます。
この時点では健康寿命を伸ばすためには水が重要であるという点を押さえてください。
水と健康に関する研究は多い
筆者の意見を中心に述べてきましたが、水と健康に関する研究は非常に多く、中でも水を摂取することの大切さは多くの医療関係者が強く訴えています。
筆者も水を飲むことの大切さを発信するうちの1人です。
実際に、水を飲むことで生活習慣病を防ぐことができているケースも多数存在するのです。
水素水は脳神経変性疾患の予防や治療に効果がある
水素水は、活性酵素とよばれる身体にとって害のある成分を取り除く作用をもつ水です。
九州大学とパナソニックが合同で行った水素水を用いた研究では、脳神経に異常のあるマウスに継続して水素水を飲ませたところ、活性酵素が減り、病気の予防・治療に繋がったとの研究報告があります。
参考文献:水素水によるパーキンソン病モデルマウスの発症予防効果
その他、水素水は血液の流れをよくする水・健康を保つための必須の水であるとして多くの論文が発表されていました。
これらの研究結果によって、水素水は多くの医療機関や美容サロンでも取り入れられています。
炭酸水は体温の低下を防ぐのに効果的
炭酸水はコンビニや薬局などで手軽に手に入れることのできる飲料で、お酒を割る・そのまま飲むなど好きな方も多いのではないでしょうか。
実は、炭酸水を用いた健康にまつわる大変興味深い研究がありますのでご紹介致します。
静岡県立大学と伊藤園の合同研究で、炭酸水が体温の抑制を防いだとの結果が発表されました。
実験内容は、以下の通りです。
冷涼な環境下(20.5~22.4℃)で、冷え性の女性7名を対象に、ガスボリュームの異なる冷やした炭酸水と水を飲用していただき、飲用前および飲用後(2分、4分、6分、8分、10分、20分、30分、40分)の手の皮膚温を測定。時間ごとの体温を測定し比較。
強炭酸水を飲んだ方と水を飲んだ方を比較した結果、強炭酸水を飲んだ方は水を飲んだ方に比較して体温の低下がみられませんでした。
この結果が示していることを簡潔にまとめると
- 炭酸水は血管を広げる作用をもち、体温の低下を防いだ
- 強い刺激が体温を調整する機能に関与している
ということです。
では、体温が上昇するとなぜ健康によいのでしょうか。理由は3つあります。
- 体温が1度あがると代謝が13パーセントアップする
- 免疫機能があがる
- 血液の流れがよくなる
上記が理由ですが、入浴を思い浮かべると非常に分かりやすいです。
入浴中、身体がポカポカしますよね?
この際、体温があがったことにより血液の流れがよくなっています。
また、身体の熱が代謝と免疫力をあげています。
生姜が身体をあたためて風邪の予防に効果的という話は有名ですが、このことと同じ原理です。
これらの研究結果からも水を飲む大切さをご理解いただけたと思います。
筆者が患者さんを診る際、血液の流れが悪いことによって重大な病気を引き起こす可能性があると判断すれば、炭酸水を日常的に取り入れるよう助言をすることもあります。
正しく水を飲んで健康をサポート
現在、持病をお持ちの方は特に、飲む水の種類にこだわりを持っていただきたいです。
さきほど研究結果でもお伝えしましたが、筆者がおすすめする水は水素水・炭酸水です。
とくに炭酸水は、数ある水の中でも手軽に手に入れることができて継続して飲みやすい水ではないでしょうか。
他にもミネラル成分が豊富な硬水もおすすめですが、好き嫌いがはっきり分かれるということもあり、今回は紹介程度にしておきます。
硬水がお好きであるという方は、そちらも合わせてお飲みいただいて構いません。
水素水
水素水は身体に害を与える活性酵素を取り除く作用のある水です。
どれだけ飲んでも不要となった分は体の外に出ていくため好きなだけお飲みいただけます。
また、普通の水と変わらず刺激がないので「強い刺激が嫌い」という方も安心してのむことができますよ。
ただ、注意点があります。
注意ポイント
- 水素がぬけてしまっては普通の水と同じ!水素を逃がさないように注意
- 一度栓をあけたら一度にのまなければ効果が薄くなる
この2点は水素水を飲むうえで重要なポイントとなります。
500ミリリットルの水素水を購入したのであれば、可能な限り1回で飲むようにしてください。
2回、3回とわけると、その分だけ水素が逃げてしまいますので効果が薄くなってしまいます。
炭酸水
炭酸水は、水に炭酸ガスが含まれた水のことです。
水素水や他の水と異なり刺激が強く満腹中枢といってお腹にたまる作用をもちますので、多くの量をのむことは難しいでしょう。
そのため、慣れないうちはコップ一杯(約200ミリリットル)からはじめ、徐々に飲む量を増やしていってください。
便秘の解消や美容効果も期待できるため、積極的に飲みたい水です。
ただ、炭酸水も飲む際の注意点があります。
注意ポイント
- 水素水同様、成分(炭酸ガス)が抜けないように可能な限り少ない回数で飲み切る
- 刺激が強いため、決して無理はしない
- 炭酸ガスが腸を刺激するため、お腹がいっぱいになる
この3つは押さえておきましょう。
特に、炭酸水の飲みすぎでご飯をたべることができないとならないように飲む時間帯を工夫してください。
ダイエットを検討している方は、食前に飲むことで食べる量を減らすことができますが、健康を意識するうえで食事は欠かせませんので適度に実施していただきたいです。
水と健康は繋がっている!でも生活習慣を整えることも大切
ここまで水と健康(健康寿命)の関係性についてのべてきましたが、水を飲むことと並行して生活習慣をコントロールしなければ効果が薄くなってしまいます。
たとえ、水素水や炭酸水を飲んでいるからといって不摂生をしていては健康寿命を伸ばす(健康でいる)ことは難しいでしょう。
食事・睡眠への意識は身体を健康に保つうえで必須条件
健康に良い水を選び飲むことは大切ですが、食事と睡眠に対する意識を深め、適切な生活を送ることは大前提です。
食事による栄養が十分でなければ、免疫力が低下し無気力・体力の減退が起こるだけでなく、注意力や理解力も低下し生命を保つことができなくなります。
また、睡眠が不足すれば、ホルモンバランスが乱れ精神的なダメージも大きくなりますよ。
繰り返しになりますが、このような基盤があるのを前提として水を取り入れてください。
生活習慣のコントロールに健康に良い水を加えたら病気は怖くない
食事や睡眠がしっかり取れていて、なおかつ水素水や炭酸水などの健康に良い水を摂取していれば、病気は怖くありません。
さきほども述べましたが、重い病気(脳梗塞や心筋梗塞)は生活習慣の乱れや血液の流れが悪くなることが原因でおこります。
それを未然に防ぐためにも、身体の大部分をしめる水にこだわりを持ちたいものですね。
まとめ
普段飲む水を変えることで健康寿命を伸ばすことに繋がります。
筆者が主張したいことは以下の3点です。
- 気づいた今からすぐに水素水や炭酸水を取り入れよう
- 生活習慣のコントロールは必須条件
- 大きな病気は未然に防ぐことができる
これらのことを踏まえ、あなたに健康でいて欲しいと願う筆者の気持ちとさせていただきます。